
【MIOSMOKEY(ミオズモーキー)】
こちらでご紹介させて頂くコートは、展示会で最も目を引いていたアイテム。
キャメルのボディにピンクのクロス柄という、一見キャッチーに見えるコートなのですが、この生地への拘りが凄いのです。
こちらでは風通織という京都の工場で織られた生地を使用しているのですが、普段は着物の帯などで使われる技法。
表と裏で別の糸を使い二重組織で織られ、表裏の糸が入れ替わり交差しているところ以外は袋状になっているところから〝風が通る〟風通織となったそう。
二重で織られている為、生地の裏側という概念がなく、裏側は表の反対の色になって両側がA面になるんです。
そのため裏地を使う必要がなく、脱いだとき、ハンガーにかかっている姿も美しい訳です。
伝統織物になるのですが、複雑で不思議な織り方をする風通は誰でも織れるものではなく、ごく限られた人により織り方を伝える伝書を書かれたそう。
今ではこの京都の工場だけになってしまい、織物としての希少価値も高い一枚になりました。
風通の特徴ともいえる発色の良さ。とくにクロス柄になっているのでカラーのコントラストが効いており、織物の良さが分かりやすい。
また、生地の軽さも魅力で、着物の帯にしたときも軽くて長時間締めても疲れにくいと言われていますが、それをコートにすれば暖かく軽い。着心地の素晴らしさは言わずもがな。
コートはゆったりとしたシルエット。ボタンの無いガウン仕様で、同素材のウエストベルトがついているのですが、サイドのベルトホールから背中を通るようなデザインになっている為、前身頃だけキュッと結んだメリハリのあるラインに。
背中はたっぷりとしたシルエットで、どの角度から見てもこなれ感のある一枚に仕上がっております。
コート自体の希少価値はもちろん、シルエットや柄。着心地の良さ含め、MIOSMOKEYの拘りが詰まったとっておきのコートです。
【COLLAR】PINK
【SIZE】36
写真では身長162㎝のスタッフが着用しております。
2022年AW Collectionよりphenomericaに加わるブランドMIOSMOKEY(ミオズモーキー)
「Darlingとシェアするクローゼット」をコンセプトにしたレディス&メンズトータルウェアブランドです。
大手セレクトショップのバイヤーやELINのクリエイティブ・ディレクターを経た榎本実穂がディレクターを務める。
2021年秋冬シーズンより「MIOSMOKEY(ミオズモーキー)」をスタート。
ブランド名は、榎本実穂の名前とイギリスのフォトグラファーのSMOKEYを掛け合わせた造語。
SMOKEYの撮影した60年代のカップル写真に惹かれ、「(写真に写っている)2人がもし一緒に住んでいたら、きっとこういうクローゼットだったのではないか」というアイデアを広げ、性別問わず着られるコレクションをデザインしています。